📅開催日時: 2026年4月17日 13:30-14:30
📍場所: 東京大学理学部7号館2階214号室, 東京, 日本
Animāre(アニマーレ)の第2回ミニトークはTien-Tsin Wong氏に「Towards Generative Filming: Progress and Challenges」と題して講演していただきます。 Animāre(アニマーレ)についてはこちら。



生成AIの急速な発展により、人工知能を用いて映画全体を制作するという、かつては遠い未来のものと思われていた構想が、次第に現実味を帯びてきています。従来の映画制作は、コストと時間を要し、モデリング、アニメーション、レンダリングに関する高度な技術的専門性に大きく依存してきました。これに対して生成モデル、とりわけ拡散モデルに基づく技術は、モデリングの負担や制作に必要な技能のハードルを大きく下げながら、豊かな視覚表現を実現する可能性を示しており、プロフェッショナルとアマチュアの双方に新たな創作の可能性をもたらしています。
本講演では、AIを用いて映像的な物語表現を生成・制御・洗練していく新しい領域としてのGenerative Filmingを取り上げます。画像やキーフレームに基づく条件付け、モーション制御、カメラ軌道制御など、動画生成における拡散モデルの制御に関する研究成果を紹介します。また、AI生成映像が従来の制作パイプラインに匹敵するために克服すべき根本的な課題として、物理的な妥当性、長期的な内容の一貫性、2Dの学習データと本質的に3Dである現実世界との隔たりについて議論します。最後に、コンピュータグラフィックスの物理的な厳密さとAIの生成能力を組み合わせるハイブリッドなアプローチが、現時点で完全なAI支援映画制作に向かう実践的な道筋となり得ることを論じます。
Tien-Tsin Wong氏は、オーストラリア・モナシュ大学 データ科学・人工知能学部の生成AIに関する教授をつとめています。1999年から2024年までは香港中文大学 コンピュータ科学・工学部で教授をつとめていました。1992年、1994年、1998年に同大学でコンピュータ科学の学士・修士・博士号をそれぞれ取得しています。2005年にはIEEE Transactions on Multimedia Prize Paper Awardを、2004年にはYoung Researcher Awardを受賞しました。また、IEEE Transactions on Visualization and Computer Graphics、Computer Graphics Forum、Computational Visual Media、The Visual Computerなどの編集委員を歴任しています。
動画生成のための生成AI、コンピュテーショナル・漫画、Image-based Relighting、Ambient Occlusion(Dust Accumulation Simulation)、Sphere Maps、GPU技術などの研究で知られています。近年の研究成果には、Dynamicrafter、Tooncrafter、MotionCanvas、VLIPPなどがあります。詳細は https://ttwong12.github.io/をご参照ください。
東京大学へのアクセスマップと、構内のキャンパスマップをご参照ください。
理学部7号館に到着したら2階の214号室に直接お越しください。