


📅開催日時: 2026年9月7日(月) 13:00-18:00
📍会場: 北海道大学 学術交流会館 第1会議室(北海道札幌市北区北8西5)
💴参加費: 無料
ポスター発表の申し込みは別途こちらからお願いします。
アニメづくりを支える研究開発(アニメR&D)に関する事例紹介を通じて、情報技術を新規開発するだけでなく、アニメづくりの現場での実践やこれをとりまく社会的な状況を理解することで、そもそも「よい」技術とは何かを問い直す学際的研究を取り扱うワークショップを開催します。アニメづくりに興味のある方々の一般参加を広く募ります。
本ワークショップは、翌日以降に札幌で開催されるVisual Computing 2026と連携して開催されます。
| 時間 | 内容 |
|---|---|
| 13:00 | 趣旨説明Animāre(アニマーレ)の紹介と、本ワークショップの趣旨説明を行います。(15分) |
| 13:15 | 講演有識者3名より、技術・産業・制作現場それぞれの観点からアニメづくりの現状と課題、将来展望について講演します。加藤よりアニメづくりを支える研究開発の最新事例について、平澤よりアニメ業界の発展の歴史と今後の展望について、須川よりアニメの制作現場における多様性の重要性と課題について、それぞれ講演します。(各30分)
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| 14:45 | 休憩(15分) |
| 15:00 | ポスターセッションアニメR&Dやアニメづくりの現場での実践、これらをとりまく社会的な状況を扱ったポスター発表を募集しています。投稿は参加登録とは別途行ってください。詳細はページ下部の 「ポスター投稿募集について」をご覧ください。(60分) |
| 16:00 | 休憩(15分) |
| 16:15 | グループ議論発表者・聴講者のグループで、アニメづくりの未来を支える技術や取り組みについての議論を行い、最後に各グループでの議論をまとめて発表します。(90分) |
| 17:45 | クロージング(15分) |
アニメR&Dやアニメづくりの現場での実践、これらをとりまく社会的な状況を扱ったポスター発表を募集しています。ポスター投稿は参加登録とは別途行ってください。
※VC 2026の投稿規程では、本ワークショップでのポスター発表のような査読なし発表は二重投稿に該当しませんので、VC 2026で発表予定の内容を本ワークショップで学際的な聴衆向けに発表いただくことが可能です。
ポスターは発表者ご自身で印刷し、当日会場へお持ちください。ポスター発表は先着順で受け付けます。
投稿締切: 2026年8月19日(水)
参加登録の申し込みは別途こちらからお願いします。
本ワークショップでのポスター発表は、査読を伴わず既発表扱いにならない形式(non-archival)です。
近年、深層学習を用いた線画着色支援技術が発展し、ユーザーが色の点や線を与えながら着色結果を調整する対話的な制作が可能になっている。一方、こうした技術の評価では、色ヒントの位置や量をランダムに設定し、限られた条件で得られた結果のみを比較することが多い。そのため、評価結果の再現性や、ユーザーの入力に応じて着色結果がどのように変化するかを十分に捉えにくい。本研究では、ユーザーが大きな領域から細部へと段階的に色付けする傾向に着目し、線画内の領域に基づいて色ヒントを順次生成する評価方法を提案する。また、ヒントの少ない段階から多い段階までの着色性能を統合することで、手法の応答性と安定性を総合的に評価する。本発表では、提案する評価指標の考え方と着色モデルへの応用を紹介し、人とAIが協調する制作支援技術の評価のあり方について議論する。
Stylized 3D animation is typically created by manually adjusting rig parameters, although artistic intent is perceived primarily through screen-space contours. This mismatch leads to costly trial and error. We present a sketch-based method that recovers high-level DCC rig parameters from strokes redrawing a character’s current contour. A pretrained MLP surrogate provides a differentiable mapping from rig parameters to mesh vertices, replacing the original black-box rig during optimization. Our method matches user strokes to projected mesh contours and backpropagates the screen-space error through the surrogate to update rig parameters. By translating screen-space contour edits into rig-parameter updates, our method enables direct and intuitive sketch-based keyframing for stylized 3D character animation.
近年、日本のアニメーション制作現場ではデジタル化に伴い各工程で扱うデータ量が急増している。各工程で生成される多様な中間生成物は、制作工程の理解や新人教育など多角的な活用が期待されている。しかし、現場スタッフの多忙さや、中間生成物が専門性の高いデータであり第三者による解釈が困難であることから、体系的な整理・蓄積は進んでいない。先行研究では、制作進行担当者を経由した工程間の作業引き継ぎの際に中間生成物を蓄積するWebシステムを構築していた。しかし、このシステムはアニメ演出を解釈するための十分な基盤構築には至っていない。
アニメにおける演出は、画面の枠内に絵をどう配置するかという設計手法である「平面に対する構図メソッド(幾何学的手法や奥行き表現等)」、作品の情緒や空気感を伝える「映像表現(作風選択、光源設定等)」、誰が・何を・どうしているかという制作者の意図を正しく伝えるルールである「映像文法(カメラワーク、アングル等)」の3要素で構成される。本研究では中間生成物の有効活用に向け、これら3要素に対応するタグ設計を行った。
まず、構図メソッドと映像文法に関するタグとしては、ショットサイズ、幾何学的法則に則った構図手法、カメラアングル、カメラレンズ、カメラワーク、登場人物の位置や移動方向を網羅的に規定した。これらの自動抽出には画像や動画を入力とする視覚言語モデル(VLM) を用い、JSON配列形式で抽出するプロンプト群を設計して情報の構造化を図った。さらに150 カット分のアニメデータでVLMをファインチューニングした結果、既存モデルと比較してタグ抽出の精度が約36% 向上した。
一方、映像表現に関するタグとしては、背景の天候や雰囲気、光源、色彩情報などを規定した。また、絵コンテ、レイアウト、カラーシート、台本等の各種中間生成物に含まれる文字情報についても今後の活用が見込めると考え、抽出手法として画像や動画に加え光学式文字認識(OCR) で得られた文字情報をVLMに入力する方式を採用した。これによりVLM が苦手としていた文字認識能力を補助でき、より高精度な抽出を可能とした。
本研究の手法により、専門知識を要するアニメの中間生成物を高精度に自動構造化・蓄積することが可能となり、アニメにおける演出解釈の推進や制作支援のための強固なデータ基盤の構築に大きく寄与できると考えられる。
アニメ制作において, タイムシートはプロダクションの各工程に必要な情報を伝達する上で重要な役割を果たしている.制作のデジタル化が推し進められてはいるものの,自由度の高さから紙のシートも併用されているのが現状である.デジタルコンテンツクリエーションツール上に指定されたタイミングを再現する際に,手作業での入力が求められ,これが作業者にとっての負担となっている.本論文では,紙のタイムシートのスキャン画像に対するOCRフレームワークを提案する.タイムシートの種類やマス目などの構造解析には決定論的なCV技術を用い,解釈や曖昧性に対処しなければならない文字や記号の読み取りには,Visual Promptingとタイムシートの記法を指示した視覚言語モデルを用いる.実際の制作に使われた小規模なタイムシートのデータセット上で認識実験を行い,提案するフレームワークの有効性を示す.
デザインの初期段階におけるデザイナの思考は、D.A. Schön による Reflection-in-Action の枠組みを用いて、デザイン状況の素材との内省的な対話として説明できる。デザイナが視覚的表現を外在化すると、その表現がデザイナ自身に〈語りかけ〉、次に何をすべきか、このデザインがどの方向を目指すべきかを問い直す対話が生まれる。我々の研究室では、この〈語りかけ〉をRepresentational Talkbackと呼び、それを促し増幅するための知的創造活動のインタラクションデザインに取り組んできた。
語りかけてくるのは手描きのスケッチだけに留まらない。我々は文章執筆を対象とした ARTツール群において、文書や動画の断片を二次元空間に配置するという表現形式そのものが書き手に語りかけ、構造や未完成さへの気づきを引き出すことを示した。現在進めている Stats.Hakodate プロジェクトでも同様のことが観察されている。市民が地域の歴史的統計表を読み解きながら書き込むアノテーションは、罫線やレイアウト、数値の並びといった表の表現からの語りかけに応答した思考行為の痕跡であり、そこに現れる小さな発見や問いは mini-c creativity として捉えられる。表現からの語りかけを聞き、次の一手を選ぶという構造は、これら多様な媒体に共通していると考えられる。
本発表では、原点となるスケッチ作業を対象として、スケッチインタフェース ChronoSketcher を object-to-think-with として用いながら、描き手が自らの線描を見て何を「聞き出し」、それが表現へのいかなる変更を動機づけるのかを示す。ChronoSketcher は、すべてのストロークを時間情報つきで保持し、描画途中の状態をスナップショットとして往復できる環境であり、キャンバス上の空間的近接性とタイムライン上の時間的近接性という二つの手がかりから、過去の描画行為を〈いま〉の素材として呼び戻すことができる。ここで重要となるのは、修正・分岐・比較といった行為を、思考を中断させるツール操作としてではなく、描き手の思考の流れの延長として小気味のよいテンポとリズムで行えることである。このことを、スケッチインタフェースの表現系と操作系から構成されるインタラクションデザイン要件として議論する。
プロ向けのアニメーション制作支援ツールは、スタジオにおける多人数体制を前提とした汎用的なワークフローの最適化を志向して発展してきた。しかし近年、個人・少人数によるアニメーション制作が可能になる中でワークフローは多様化しており、その支援の前提も崩れつつある。本研究は、この多様性の実態を具体的に明らかにし、個人クリエイターの表現に応じて姿を変えられる「しなやかなツール群("ma"-lleable tools)」の設計に向けた基礎資料を提供することを目的とする。
調査は2008年の設立以来、多様なクリエイターを輩出し国際的にも高い評価を得ている東京藝術大学大学院映像研究科アニメーション専攻の現役生・修了生23名を対象に、半構造化インタビュー、アンケート、本人作成のワークフロー図を収集し、量的・質的の両面から分析した。
分析の結果、まず「事前計画の厳密さ」「既製品依存か自作・改造か」「フィールドワークへの依拠度」など、ワークフローの多様性を捉える10の比較軸を独自に抽出した。さらにこれらの軸同士の関係を検討したところ、9軸は「言葉で構築する系」「身体で探る系」という2つの気質群に集約できる一方、「アナログ/デジタルの往還」のみ独立した軸として位置づけられることがわかった。「身体で探る系」の作家たちのあいだでは、装置の自作・改造といったハードウェア面でのDIY的な工夫が独自に発達している傾向が確認された。またAIツールの統合的利用が「言葉で構築する系」に集中しているという偏りも見られた。さらに、道具の存在を意識し続けようとする「異化」と、意識せず使いこなそうとする「同化」という、発表者が別途着想していた観点を仮説としてデータに適用したところ、その現れ方は2つの系において非対称であり、「身体で探る系」では8割が「異化」的な傾向を示し、一方の「言葉で構築する系」ではやや「異化」寄りで拮抗に近かった。今後も引き続きデータの分析を深めると共に、そこから得られた知見が「しなやかなツール群」の設計に向けいかなる示唆を与えうるか、検討を続けたい。
本報告は、CG制作スタジオにおけるアニメーション制作の現場を対象として、求められる品質を維持・形成するために実践されている管理活動を、管理会計の観点から分析するものである。
日本の商業アニメーション制作では、1つの作品を複数の制作会社が分業して制作する受発注構造が広くみられる。とりわけCG制作については、専門企業が制作工程の一部を担う場合が多い。このような環境では、各企業の管理者が限られた人員や時間、予算のもとで、求められる品質を実現するためにさまざまな工夫を行っている。しかし、こうした現場固有の管理実践が品質管理あるいは管理会計の観点からどのように説明できるのかについては、これまで十分に検討されていない。
そこで本報告では、品質原価の代表的な分類方法であるPAFアプローチを用いて、CG制作スタジオにおける管理実践を分析する。PAFアプローチでは、品質に関わるコストを予防コスト、評価コスト、内部失敗コスト、外部失敗コストに分類する。製造業における品質管理は、完成品の検査を中心とする考え方から、工程内での管理、さらには失敗そのものを未然に防ぐ予防活動へとその対象を広げてきた。アニメ制作においても各工程で「検査」が行われることから、同様の品質管理上の構造が存在する可能性がある。
調査対象は、北海道旭川市のCG制作スタジオである株式会社きしだ Studio BACUである。同社のマネージャー4名を対象として複数回のインタビュー調査を実施し、制作工程において進捗管理と品質確保がどのように行われているのかを検討した。
調査の結果、納品後の修正や取引先からの評価低下といった外部失敗に対して、商業的側面と創作的側面の双方から強い懸念を持つ同社では、教育や制作環境の整備といった予防活動およびチーム内での制作物のチェックや、同社独自のプロジェクトカード・システムによる進捗管理といった評価活動に大きな比重が置かれることが確認された。
アニメーション制作では、求められる品質があらかじめ明確に定まっているとは限らず、作業を行うなかで「何がよいのか」が具体化されていく。本報告で取り上げる管理実践は、商業的な要請と創作上の判断を調整しながら、現場において「よい品質」を形づくるための営みとして捉えることができる。
近年,大規模言語モデルや画像生成モデルの発展により,シナリオからストーリーボードや映像を生成する研究が進められている.一方,日本のアニメ制作で用いられる絵コンテは,一般的なストーリーボードとは異なり,カットごとの画像,セリフ,キャラクターの演技,カメラワーク,尺などを含む構造化された制作資料であり,既存の生成手法ではこうした情報構造が十分に扱われていない.そこで本研究では,絵コンテを単なる画像列ではなく制作過程における設計資料として捉え,シナリオから絵コンテを段階的に生成するHuman-in-the-loop型の絵コンテ生成システムEconteGenを提案する.提案システムでは,シナリオ分割,動作抽出,カメラアングル付与,画像生成,尺推定を段階的に行い,各段階で生成された中間表現をユーザが編集できる.また,画像生成をカット先頭フレームと後続フレームに分け,前フレームを参照して後続フレームを生成することで,同一カット内の連続的なキャラクター動作を表現する.実際の絵コンテデータを用いた尺推定評価,既存手法との比較,生成絵コンテの定性評価,およびアニメ制作経験者を含むユーザスタディを実施した結果,構図の多様化やカット内連続性などの可能性が確認された.一方で,カット間の位置的一貫性や尺推定精度などの課題も明らかになった.本発表では,これらの研究成果とともに,実際のアニメ制作を想定した絵コンテ生成支援の可能性について紹介する.
本研究では、アニメ制作会社との共同研究において、制作現場における彩色工程を対象に事前調査を実施し、ペイントソフトによる下塗り作業で塗りつぶし(バケツ)ツールが広く用いられている一方で、小さな未着色領域「塗り残し」が頻繁に発生し、既存ツールでは十分に対処されていない状況を明らかにした。
これを踏まえ、現場の調査・観察に基づいた塗り残し解消支援ツール「GapFill」を開発した。提案ツールは、「塗り残しの検出・拡大・色選択」といった従来避けられなかった反復作業の負担軽減を主目的としている。加えて、既存の多様な制作慣行に馴染む直感的な操作性を追求し、人間の制御性も尊重するような設計思想にも基づいている。
内部の色予測機能は、アニメ調画像特有のベタ塗り的配色や塗り残しの発生箇所が色に依らない点に注目し、周辺領域の対応関係を参照して、間接的に色を推定する深層学習手法によって構成されている。
13名のプロの彩色者によるユーザスタディの結果、本ツールは従来ツールに比べて塗り残し修正作業の効率性と有用性を向上させることが確認された。さらに、有用性には予測精度だけでなく、AIに対する制御性や信頼感などの要因も関与し、塗り残しの色の正解は一意ではなく、本ツールは既存ツールを補完できる可能性も示唆された。
また、本ワークショップでは、この「GapFill」を起点とした、塗り残し問題に対する新たなアプローチや、今後の研究・制作支援への展望についても紹介する。
本研究では、スカルプティングアーティストが直観的に表面滑り変形を作成するためのメッシュ変形アルゴリズムを提案する。先行研究 [Pinsky, Eurographics (2010)] では局所的な伝搬に基づいて各頂点の滑り変位を決定していたのに対し、本研究ではメッシュ上の接ベクトル場に対する大域的な最適化問題として決定する。これにより、アーティストが任意に指定した影響領域内で一貫した滑り変形を生成できる。また、先行研究の手法ではメッシュの曲率に起因して変位の歪みが生じていたケースに対し、本手法ではそれらが解消できることを示す。
パーティクルライブは,音楽に合わせて光の粒子(パーティクル)や歌詞,背景などを動かし,立体的で没入感のある映像体験を創造するVRライブ演出の一つである.高い表現力を持つ一方,制作にはUnityやParticle Systemなどの専門的ツールに関する知識に加え,音楽と演出のタイミングを手作業で同期させる多くの作業が必要となる.そのため,初心者にとって参入障壁が高く,熟練者にとっても制作時間や作業量が大きいという課題がある.
本研究では,こうした制作を支援しながら,クリエイターが演出を編集・拡張できる可能な制作支援ツールParticleAliveを開発している.設計に先立ち,既存のパーティクルライブを調査し,演出要素を調査した.この分析に基づき,ParticleAliveでは,楽曲と歌詞からビート,サビ区間,歌詞の発声などのタイミング情報を取得し,歌詞やパーティクル等の演出を自動的に構成する楽曲インポート機能を実装した.さらに,歌詞の構造に基づいて演出内容やタイミングを調整できる歌詞駆動タイムライン,再利用可能な演出テンプレートとスタイル,GUIによるパラメータ編集,C#による独自テンプレートの拡張機能を備える.
本発表では,ParticleAliveの設計と実装を紹介するとともに,創作支援において反復的・技術的な作業をどこまで自動化し,どの部分をクリエイター自身の操作として残すべきかという観点から,自動化と編集可能性,創作自由度の関係について議論する.
北海道大学 正門より入って左側2棟目の建物です。JR札幌駅北口より徒歩10分です。